多くの男性を悩ませている脱毛症の代表格でもあるAGAですが、治療をおこなっていても効果がないと感じる方が一定数いらっしゃるようです。
適切な治療を行えば、ほとんどの方に発毛効果がみられるはずなのですが、なぜ効果がないと感じてしまうのでしょうか。
今回の記事では、AGA治療の効果を感じられない理由、反対にAGA治療が順調に進んでいる方の特徴などについて解説したいと思います。
— 目次 —
AGA治療は効果がないと言われる理由
即効性があると勘違いをしている
AGA治療の効果がないと感じる最大の理由として、AGA治療に即効性があると勘違いしているということがあげられます。
AGAの治療をおこなう場合、多くの病院やクリニックでは投薬治療をおこないます。
主にフィナステリドやデュタステリドといった、厚生労働省によって発毛効果が認められている成分を配合した治療薬が用いられます。
ただ、いくら厚生労働省が発毛効果を認めているからといって、治療薬を服用したからといってみるみる髪の毛が生えてくるわけではありません。
徐々に抜けていった毛はすぐには回復しない
AGAのことを日本では男性型脱毛症と呼んでいますが、日本皮膚科学会委が策定した「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」によると、男性型脱毛症は思春期以降に発症し、徐々に進行する脱毛症と定義されています。
つまり、ある日突然髪の毛がごっそりと抜け落ちるわけではなく、徐々に髪の毛が生えなくなったり、成長が滞ったりする毛穴が増え、次第に薄毛が目立つといった進行の様相を呈します。
ヘアサイクルが戻るまで一定期間必要
抜け毛が起こっている毛穴には、ヘアサイクルの乱れがみられます。
ヘアサイクルとは髪の毛が生えてから抜け落ちるまでの周期を意味し、髪の毛の成長期が短縮されることで、徐々に薄毛が進行します。
ただ、毛根が生きてさえすれば、適切な治療を施すことで、再び髪の毛を生やすことが期待できます。
そのために治療薬が用いられるわけですが、ヘアサイクルが正常化するまでには一定の期間が必要となります。
自己判断で治療を中断してしまったから
自ら髪の毛の成長を止めてしまうことになる
「目に見える治療効果がないから」と、自己判断で治療を中断してしまうと、せっかく頭皮下では髪の毛の成長が進行しているのに、自ら髪の毛の成長をストップさせてしまうことに繋がりかねません。
AGA治療には少なくとも3~6か月必要
例えば風邪を引いて病院に行った際、診察を終えて処方箋をもらい、薬局で治療薬を受け取ることがあると思います。
その際、「1日に〇回、何日間治療薬を服用するように」と説明されることもあるでしょう。
AGAの場合も同様で、一定の期間は治療薬の服用を続ける必要があります。
治療効果が表れるまでに早い方で3ヶ月、一般的には6ヶ月が必要とされています。
AGAの治療薬としてもっともポピュラーな治療薬がプロペシアですが、プロペシアの国内販売元であるMSD株式会社のリサーチによると、プロペシア錠(1.0㎎)を継続的に服用した場合、98%の方に薄毛の改善効果および、現状維持効果がみられたということです。
先述したように、投薬治療はすぐに効果が表れる類の治療法ではありません。
そのため、自己判断で治療を中断しないことが重要です。
初期脱毛が起き、AGAが悪化したと勘違い
AGAの治療を始めてからしばらくすると、「一時的に抜け毛の量が増えるケース」もあります。
そして、そのような抜け毛のことを初期脱毛と呼んでいます。
せっかくAGAの治療をおこなっているのに、抜け毛の量が増えるとショックを受けてしまい、治療を中断してしまうことも少なくありません。
初期脱毛は生え変わりのサイン
適切なAGA治療によって、ヘアサイクルが正常化した場合、新たに生えてきた髪の毛によって、AGAの発症にともなって弱くなった髪の毛が押し出されるのです。
このように、初期脱毛とは発毛効果の裏返しでもあるため、焦って治療をやめてしまわないことが重要です。
治療方法が自分の症状に合っていない
AGAは、遺伝・生活習慣・運動習慣・ヘアケアの方法・ストレス・栄養不足・結構不良・冷えなど、さまざまな要因が複雑に絡み合い、結果として発症すると考えられています。
一口にAGAといっても、薄毛の状態や進行速度、原因は人によって実にさまざまです。
実際、投薬治療だけではなかなかAGAが改善できないケースも少なくありません。
そのため、自分に合った治療法を行うことの出来るクリニック選びが重要になってきます。
市販薬や個人輸入した治療薬を使用している
AGAの治療薬は、医薬品の中でも医療用医薬品に分類されるものであるため、原則として医師の診察および処方が必要となります。
ただ、海外ではAGA治療薬のジェネリック(後発医薬品)が販売されており、安価で購入できることから、個人輸入で入手したり、輸入代行店から購入したりする方もいらっしゃいます。
個人輸入の治療薬は偽物のリスクがある
海外から個人輸入した場合、偽物のAGA治療薬を購入してしまうケースも少なくありません。
偽物の薬を服用しても、当たり前ですが効果がないと感じることでしょう。
市販薬は全ての症状に効果があるわけではない
薬局やネット通販では、第一類医薬品に分類された育毛剤が販売されています。
市販薬は、クリニックで処方されるものよりも育毛に効果がある成分が少ないため、症状が進んでいる方は、効果が感じられない可能性があります。
AGAの治療は根気強く続ける必要があるため、少しでも治療費を安くしたい気持ちはわかりますが、クリニックで処方してもらうことをおすすめします。
そもそもAGAではないから
男性にみられる代表的な薄毛がAGAであるため、薄毛が気になリはじめると、自己判断でAGA治療薬を服用するケースも見受けられます。
ただ、男性にみられる薄毛はAGAだけではありません。
それ以外にも牽引性脱毛症や円形脱毛症、脂漏性皮膚炎にともなう脱毛症などいろいろなタイプの脱毛症があります。
そのため、それぞれに合った適切な治療を受ける必要があります。
円形脱毛症を発症しているのにAGAの治療薬を服用していても、症状の改善はおぼつかないことでしょう。
AGA治療が順調な方の特徴
AGAを発症したとしても、よほど症状が進行していない限り、多くのケースで改善が期待できます。
中でもAGA治療が順調な方には、次のような特徴があります。
AGAの初期段階で治療を開始した
薄毛というと中高年にみられるものと思われがちですが、先述したように男性にみられる代表的な薄毛であるAGAには、思春期以降に発症するという特徴があります。
つまり、10代の後半や20代の前半に発症するケースもあるということです。
とはいうものの、その年齢にはまだ毛量が多いこともあり、AGAの発症に気づかないことも珍しくありません。
ただ、毛量が多い段階から治療を始めたほうが、より順調に治療を進めることが可能です。
市販薬・個人輸入薬ではなく処方薬を使用している
先ほども少し触れましたが、AGAの治療薬は医療用医薬品であるため、原則として医師の診察を受けたうえ、処方してもらわなければなりません。
なぜかというと、治療薬がその人にとって効果があるものなのか、また安全であるかを確認する必要があるからです。
市販薬や個人輸入薬の中には、その人の体質に合っていないものや、粗悪品が混じっている可能性もあります。
AGA治療の効果を確実に実感するためには、医師の処方した治療薬を服用することが重要です。
内服薬と外用薬を併用している
AGAの治療には、内服薬のほかに外用薬を用いることもあります。
日本で発毛効果を認められている成分はフィナステリド、デュタステリド、ミノキシジルの3つで、フィナステリドとデュタステリドに関しては内服タイプの治療薬が認可されています。
一方、ミノキシジルに関しては外用薬(いわゆる塗り薬)タイプのみが認可されています。
ミノキシジルには、血管を拡張し、血液の循環を促す作用があります。
頭皮にミノキシジルを塗布することによって、フィナステリドやデュタステリドといった有効成分を、より効率よく頭皮へと送り届けることが可能となります。
治療薬別!AGA治療で効果がない時の対処法
プロペシアが効かない原因と対処法
プロペシアは2005年の12月に販売開始された、日本でもっともポピュラーなAGA治療薬であり、日本のAGA治療薬としてパイオニアともいえる存在です。
そんなプロペシアが効かない原因と対処法をご紹介します。
効果がない原因
プロペシアの効果が感じられない原因としては、薄毛がある程度進行してしまっていることが考えられます。
プロペシアには、抜け毛の原因となるジヒドロテストステロン(DHT)の産生を抑止する作用がありますが、積極的な発毛効果という点では、次に紹介するザガーロには及びません。
対処法
プロペシアの効果が実感できない場合、ザガーロに変えて見たり、ミノキシジルを併用したりするとよいでしょう。
ザガーロを1年服用しても効果なしの原因と対処法
ザガーロは2016年の6月に販売開始された、比較的新しいAGA治療薬です。
プロペシアよりも高い発毛効果が期待されています。
効果がない原因
ザガーロの発毛効果が実感できない場合、服用方法が正しいかどうか見直してみましょう。
ザガーロは基本的に1日に1錠服用するだけでよいのですが、それだけに飲み忘れてしまう可能性があります。
対処法
ザガーロは一般的な風邪薬とは異なり、食前に服用しても食後に服用しても構わないのですが、飲み忘れを防ぐために夕飯の後に服用するなど、自分なりのルールを決めておくとよいでしょう。
フィナステリドが効かない原因と対処法
プロペシアには主成分としてフィナステリドが含まれていますが、国内におけるプロペシアの特許期間は終わっているため、ジェネリックのフィナステリド錠が多数販売されています。
効果がない原因
フィナステリド錠の効果が感じられない理由としては、正規品ではないことと、粗悪品である可能性があることがあげられます。
対処法
海外製のジェネリックを利用している場合は、正規品のプロペシアを専門のクリニックで処方してもらいましょう。
デュタステリドが効かない原因と対処法
ザガーロは2016年に販売された新薬なので、まだジェネリックがありません。
ただ、インターネットではザガーロのジェネリックが販売されていることもあります。
なぜそのようなことが起こっているのでしょうか。
効果がない原因
実は、ザガーロのジェネリックとされている医薬品は、ザガーロの有効成分であるデュタステリドを配合した治療薬のジェネリックです。
主成分こそザガーロと同じですが、その他の成分(主成分吸収しやすくする成分など)が異なっており、全く同等の効果が期待できるというわけではありません。
対処法
デュタステリド錠を服用しても効果が感じられない場合、やはり専門のクリニックで正規品のザガーロを処方してもらうとよいでしょう。
AGA治療で効果がない場合は医師に相談!
AGA治療はすぐに効果が実感できるものではありませんが、それでもなかなか発毛効果がみられないと不安になるものだと思います。
そんな方のために、新宿メディカルクリニックでは無料カウンセリングをおこない、治療に関する疑問や費用に関する不安にお応えしています。
投薬治療で効果がみられない場合は、より発毛効果を実感しやすい注入療法をおすすめすることもありますし、日常におけるアドバイスもおこなっております。
当院では皆様の予算に応じた治療プランを提案し、できるだけ積極的にAGA治療に取り組んでいただいています。
まずは無料カウンセリングでなんでもご相談ください。
まとめ
AGA治療をおこなっていて効果が実感できない場合、お一人で悩まずに、すぐに医師に相談してください。
悩んでいること自体がストレスになりますし、診察をすれば原因が明らかになることも少なくありません。
AGA治療は適切におこなえば、高い確率で改善が期待できるものです。
また、AGAは進行型の脱毛症なので、なるべく早めに治療を開始することも重要です。
新宿メディカルクリニックでは無料カウンセリングもおこなっていますので、薄毛に関する不安やお悩み、治療に関するご相談など、なんでも専門のカウンセラーにお聞かせください。