M字はげは男性に特徴的な薄毛の一種で、何も対策せずに放置していると、やがて前頭部の髪の毛がすべてなくなってしまう可能性があります。
では、なぜそのような髪の毛の抜け方をするのでしょうか。
また、M字はげを改善する方法はあるのでしょうか。
M字はげの治療法と合わせてご紹介します。
— 目次 —
M字はげの定義や特徴について
M字はげの改善方法についてご紹介する前に、そもそもM字はげとはどのような薄毛のことを言うのか、その定義や特徴について知っておきましょう。
M字はげの定義
M字はげにはハッキリとした定義があるわけではないのですが、一般的には次のような点がM字はげのチェック基準となっています。
生え際が後退している
M字はげの特徴の1つが、生え際に後退がみられることです。
後で詳しくご紹介しますが、M字はげになる原因のほとんどがAGAです。
AGAは男性型脱毛症のことで、男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン(DHT)が、アンドロゲン受容体と呼ばれる男性ホルモン受容器と結合することで発症します。
ジヒドロテストステロンは、男性ホルモンの一種であるテストステロンがより強力になったものですが、その変化の際に重要な働きをするのが5α-リダクターゼと呼ばれる還元酵素です。
5α-リダクターゼは前頭部や頭頂部に多く分布しているため、AGAを発症した場合、生え際の後退やつむじ周りの薄毛が見られるようになるのです。
おでこが広くなりM字に見える
AGAを発症した場合、徐々に生え際の後退が進行するのですが、横一線に生え際が後退するわけではありません。
一般的には額の両サイドの生え際から後退するケースが多いため、正面から見ると、徐々にアルファベットの「M」のような見た目になります。
そのことから、M字はげと呼ばれるようになったわけです。
【2㎝基準】M字はげのセルフチェック
M字はげにはハッキリとした定義があるわけではないのですが、多くのAGA治療専門のクリニックでは、ハミルトン・ノーウッド分類というAGAの進行パターンをまとめた基準が用いられています。
一般的には「2㎝基準」と呼ばれるチェック法によって、M字はげを発症しているかどうかが判断されます。
まず、頭頂部からまっすぐ横に線が伸びていることをイメージします。
次に、額の生え際のもっとも後退している部分から、やはりまっすぐ横に線を引くようにイメージします。
この2本線の間が、2㎝以内になっている場合、M字はげを発症している可能性が高いと考えられます。
2本の線がイメージしにくい方は、目を大きく見開いて眉毛を思いっきり上に挙げてみましょう。
すると額にシワが刻まれると思いますが、もっとも上にできたシワと、額の両サイドの反りこみ部分の間隔が、指の幅2本分以上の長さになっている場合、M字はげを発症している可能性が疑われます。
M字はげに年齢は関係ない
M字はげというと、30代や40代以降の男性に見られる薄毛というイメージがあるかもしれません。
実は、M字はげに年齢は関係ありません。
10代後半や20代前半であってもM字はげになることはありますし、前髪を下ろしていると、知らないうちに進行しているケースもあります。
というのも、M字はげの多くが次項で述べるAGAに由来しているからです。
脱毛症には色々な種類があるのですが、AGAを発症した場合、前頭部や頭頂部の薄毛が目立つようになります。
どちらかというと日本人の場合、頭頂部(つむじ周り)から薄毛になるケースが多いのですが、M字はげに悩まされている方も少なくありません。
AGAには思春期以降に発症するという特徴があります。
そのため、思春期を終える10代後半や20代前半であっても、M字はげになる可能性はあるというわけなのです。
M字はげの原因について
額の両サイドから後退していくM字はげは、なぜそのような抜け方をするのでしょうか。
原因は大きく分けると、AGAと牽引性脱毛所の2つに分類されます。
AGA 男性型脱毛症
M字はげになる最大の原因として、AGA(男性型脱毛症)が挙げられます。
AGAは男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン(DHT)が、アンドロゲン受容体と結合することで発症します。
テストステロンが強力化したものがジヒドロテストステロンなのですが、その強力化の際に重要な働きをするのが5α-リダクターゼと呼ばれる還元酵素です。
5α-リダクターゼは前頭部や頭頂部の毛包に多く分布しているため、AGAを発症するとM字はげやO字はげになるリスクが増すのです。
牽引性脱毛症
牽引性脱毛症は、いつも同じ場所で髪の毛を結んだり、分け目を付けていたりすることで起こる脱毛症の一種です。
牽引という字から、髪の毛が引っ張られることで抜けるようなイメージを抱きがちですが、実際には牽引力が働いた場所に血行不良が起こり、髪の毛の成長を阻害することで、抜け毛のリスクが増します。
男性の場合は髪の毛を結ぶ以外にも、オールバックなどの髪形にすることで額の生え際に血行不良を起こし、M字はげのリスクを高めることがあります。
M字はげの改善方法について
M字はげはAGAや牽引性脱毛症によって起こることが多いのですが、その他にも髪の毛や頭皮への負担によって、抜け毛のリスクを増すことがあります。
では、M字はげはどのようにして改善すればよいのでしょうか。
生活習慣や食生活の改善
睡眠不足や運動不足、不規則な食生活など、髪の毛の成長を妨げるような生活習慣を続けていると、徐々にM字はげになるリスクが増します。
健康な髪の毛を成長させるためにも、睡眠時間をしっかりと取り、適度に身体を動かし、栄養バランスの取れた食事にすることが求められます。
AGA治療を受ける
AGAは思春期以降に発症する脱毛症ですが、もう1つの特徴として徐々に進行するということが挙げられます。
つまり、いったんAGAを発症してしまったら、治療しない限り症状が必ず進行してしまうのです。
そうならないためにも、なるべく早めにAGA治療を受けることが重要です。
ヘアスタイルを変える
牽引性脱毛症の発症が疑われる場合、ヘアスタイルを変えてみることもおすすめです。
また、いつも同じ場所で分けていると、次第に地肌が目立ち始めることもあるため、たまには分け目を変えるよう意識しましょう。
その他の改善方法
上記以外のM字はげの改善法としては、次のようなことが挙げられます。
禁煙
タバコは百害あって一利なしと言われますが、M字はげを改善したいのであれば、禁煙することもおすすめです。
髪の毛は毛母細胞が分裂することで成長しますが、そのためのエネルギーを毛細血管から受け取っています。
タバコに含まれるニコチンには毛細血管を収縮させる作用があるため、喫煙すると髪の毛の成長を阻害してしまうのです。
ストレス発散
ストレス状態が続くと、自律神経のバランスが乱れ、血行が阻害されてしまいます。
そのため、ストレスは万病の元と言われているのです。
ストレスの自覚がある方は、適度にストレスを発散するよう心がけましょう。
正しいヘアケア
M字はげを改善するためには、正しいヘアケアをおこなうことも必要となります。
髪の毛を洗う時に、ゴシゴシこすったりしていませんでしょうか。
頭皮をゴシゴシこすると、頭皮環境が悪化し、抜け毛のリスクを増すことに繋がります。
髪の毛を洗う時には、頭皮を優しく指の腹で動かすようにして洗いましょう。
頭皮マッサージ
頭皮への血行を促進し、髪の毛の成長を促進するには、頭皮マッサージもおすすめです。
頭の皮を動かすイメージで、優しくマッサージしましょう。
育毛剤
M字はげを改善するには、育毛剤を利用することもおすすめです。
髪の毛が細くなっている場所や、産毛が生えている場所に育毛剤を塗布し、血行を促進するためマッサージしましょう。
ただし、育毛剤はあくまでも髪の毛を育むものであるため、ある程度進行した薄毛だと効果が期待できません。
M字はげが気になる方はクリニック受診を
新宿メディカルクリニックでは、プロペシアやザガーロ、ミノキシジルといった治療薬を用いて、1人に合ったオーダーメイド治療をおこなっています。
プロペシアやザガーロには、抜け毛の元となる5α-リダクターゼの働きを阻害する効果があり、ミノキシジルには血管を拡張し、血液の循環を促進する効果があります。
また、早く発毛効果を実感したい方には、頭皮下に髪の毛の成長因子(グロースファクター)を注入するメソセラピーもおこなっています。
M字はげが進行すると、やがては前髪がすべて失われることとなります。
そのため、AGAの発症が疑われる場合、なるべく早めに治療を開始し、AGAの進行を可能な限り遅らせることが求められます。
当院では無料カウンセリングもおこなっており、AGA治療に関するあらゆるご相談を承っております。
まずは電話かメールでお問い合わせください。
まとめ
M字はげの多くは、進行型の脱毛症であるAGAを発症することによって起こります。
そのため、AGAの発症が疑われる場合、できるだけ早めに対処することが求められます。
日常の生活習慣を見直し、M字はげを予防することももちろん重要なのですが、AGAには進行型という厄介な特徴があるため、進行を遅らせるためには治療が不可欠です。
AGA治療に関するご質問や、費用に関するご相談などは無料カウンセリングで承っております。
こちらから無理に治療をおすすめすることは一切ありませんので、まずはお気軽にお問い合わせください。