薄毛に関してインターネットのサイトなどを調べていると、DHT(ジヒドロテストステロン)という言葉がよく出てきます。
DHT(ジヒドロテストステロン)は男性ホルモンの一種なのですが、男性に見られる特徴的な薄毛であるAGAに深くかかわっていると考えられています。
では、DHT(ジヒドロテストステロン)にはどのような働きがあるのでしょうか。
また、分泌を抑制するためにはどうしたらよいのでしょうか。
— 目次 —
■まとめ
DHT(ジヒドロテストステロン)とは?
男性ホルモンの一種
DHT(ジヒドロテストステロン)は男性ホルモンの一種です。
その他の代表的な男性ホルモンとしては、テストステロンやデヒドロエピアンドロステロンがよく知られています。
テストステロンが変化したもの
DHT(ジヒドロテストステロン)は、テストステロンが変化し、より強力になった男性ホルモンです。
体内に存在する酵素の一種である5α-リダクターゼの働きによって、テストステロンから変化することが分かっています。
DHT(ジヒドロテストステロン)の作用について
DHT(ジヒドロテストステロン)は男児の生殖器の成長に深くかかわっていることから、胎児期や幼児期には必須の男性ホルモンとされています。
ところが、思春期以降になるとニキビや吹き出物、薄毛、前立腺肥大の原因となることから、悪玉男性ホルモンと呼ばれることもあります。
DHT(ジヒドロテストステロン)とAGAの関係性について
先述したように、DHT(ジヒドロテストステロン)は思春期以降の薄毛に深くかかわっていると考えられています。
では、DHT(ジヒドロテストステロン)とAGAにはどのような関係があるのでしょうか。
AGAは男性型脱毛症のこと
AGAは英語の「Androgenetic Alopecia」の頭文字を取ったもので、男性ホルモンが原因となる脱毛症のことを意味します。
日本では男性型脱毛症と呼ばれています。
アンドロゲンレセプターと結合することで抜け毛のリスクが増す
DHT(ジヒドロテストステロン)は男性に見られる特徴的な薄毛であるAGAに深くかかわっているのですが、実は、DHT(ジヒドロテストステロン)だけが薄毛の原因となる訳ではありません。
男性の体内にはアンドロゲンレセプターと呼ばれる、男性ホルモンをキャッチする受容器が存在しています。
その受容器によってDHT(ジヒドロテストステロン)がキャッチされると、抜け毛の原因となる有害なサイトカインを産生します。
そのサイトカインはTGF-βと呼ばれており、正常なヘアサイクルを乱し、髪の毛の成長をストップさせ、早期に抜け落ちさせる働きをします。
ヘアサイクルは10万本ともされる髪の毛1本1本ごとに異なっているのですが、ヘアサイクルが乱される毛穴が増えることで、徐々に薄毛が進行するわけです。
DHT(ジヒドロテストステロン)が増えることでAGAのリスクが増す
体内にはたくさんの男性ホルモンが存在しているのですが、相対的にDHT(ジヒドロテストステロン)の量が増えることで、アンドロゲンレセプターと結合する可能性が高くなるため、AGAの発症リスクが増すと考えられます。
DHT(ジヒドロテストステロン)を抑制する方法について
DHT(ジヒドロテストステロン)の産生量が増えると、AGAを発症するリスクが相対的に高まります。
では、DHT(ジヒドロテストステロン)を抑制するにはどうしたらよいのでしょうか。
治療薬を処方する
薄毛に悩まされている男性は少なくありませんが、幸いなことに現在、AGAは病院や専門のクリニックで治療できる時代となっています。
AGAの代表的な治療法が投薬治療ですが、代表的な医薬品として次の2つが挙げられます。
プロペシア
プロペシアはフィナステリドを有効成分とする治療薬で、日本では2005年の12月に発売となった、AGA治療薬のパイオニア的存在です。
フィナステリドにはDHT(ジヒドロテストステロン)を産生する元となる5α-リダクターゼの働きを阻害する作用があることから、抜け毛を根本から予防する効果が期待されています。
プロペシアについては国内での特許期間が過ぎているため、製薬会社各社からより安価に利用できるジェネリック医薬品(後発医薬品)が販売されています。
ザガーロ
ザガーロは2016年の6月に販売が開始された比較的新しいAGA治療薬で、有効成分としてデュタステリドが配合されています。
デュタステリドにもフィナステリドと同様、5α-リダクターゼの働きを阻害する作用があります。
実は、5α-リダクターゼには1型と2型の2種類があるのですが、フィナステリドが2型の5α-リダクターゼにしか作用しないのに対し、デュタステリドは1型と2型両方の5α-リダクターゼに作用します。
そのため、プロペシアよりもザガーロの方が高い発毛効果を期待されています。
ただ、ザガーロは比較的新しい治療薬であるため、プロペシアのようなジェネリック医薬品がありません。
生活習慣を意識する
体内のホルモンバランスが左右されるDHT(ジヒドロテストステロン)を抑制するためには、生活習慣を意識することも重要です。
食生活について
先ほど、代表的な男性ホルモンとしてテストステロンとDHT(ジヒドロテストステロン)、そしてデヒドロエピアンドロステロンがあることをご紹介しました。
このうち、デヒドロエピアンドロステロンはテストステロンやDHT(ジヒドロテストステロン)の前駆物質であることが分かっています。
そのため、体内における男性ホルモンの量を「テストステロン>DHT(ジヒドロテストステロン)」のバランスにすることで、AGAの発症リスクを下げることが期待できます。
テストステロンの産生を促すためには、適度なコレステロールやビタミンDが必要となります。
また、亜鉛やイソフラボンには5α-リダクターゼの働きを鈍化させることが期待されているため、日常の食事に取り入れると良いでしょう。
イソフラボンには女性ホルモンに似た働きがあることでも知られているため、髪の毛のハリやツヤを得るためにも積極的に摂取したい栄養素です。
睡眠について
睡眠不足は美容の敵と言われますが、それは、睡眠不足によって成長ホルモンの分泌が阻害されるからです。
成長ホルモンの分布量が減少すると、寝ている間の細胞分裂が活性化しなくなるため、髪の毛の成長にも悪影響を及ぼします。
また、テストステロンの分泌量が減少すると、睡眠の質が低下することも分かっています。
運動について
筋トレなどの運動をすると、テストステロンの分泌量を増すことが分かっています。
テストステロンの分泌量が増大すれば睡眠の質も向上するため、日ごろから積極的に身体を動かすよう意識しましょう。
ホルモンバランスを意識する
実は、男性の体内でも女性ホルモンが少量ですが分泌されています。
同様に、女性の体内でも少量の男性ホルモンが分泌されています。
AGAに関しては、男性ホルモンの量が相対的に増えすぎることで、発症リスクを増すと考えられています。
そのため、DHT(ジヒドロテストステロン)を抑制するためには、女性ホルモンを生み出す元となるイソフラボンを摂取するなど、ホルモンバランスを意識することも重要です。
新宿メディカルクリニックのAGA治療について
AGAの発症が疑われる場合、専門のクリニックを受診されることがおすすめです。
なぜなら、AGAにはその他の脱毛症と異なる特徴があるからです。
AGA治療は早期に開始することが重要
AGAにはその他の脱毛症と異なり、進行型と言う厄介な特徴があります。
そのため、AGAの発症が疑われる場合、早期に治療を開始することが重要です。
薄毛の予防目的であれば育毛剤を利用することもおすすめなのですが、実際に薄毛が目立つようになってからでは手遅れとなる可能性が高いです。
新宿メディカルクリニックのAGA治療について
新宿メディカルクリニックでは、プロペシアやザガーロといった5α-リダクターゼ阻害薬だけでなく、ミノキシジルという治療薬も併用し、薄毛の改善に取り組んでいます。
ミノキシジルには血管を拡張し、血液の循環を促進する作用があります。
それによって、プロペシアやザガーロの有効成分をより効率よく頭皮へと送り届けることが可能となります。
また、当院では投薬治療以外に、高い発毛効果が期待される毛髪再生メソセラピーも行っています。
頭皮下に髪の毛の成長因子(グロースファクター)を直接的に注入することで、多くの方が発毛効果を実感されています。
早期の治療開始で年齢相応の毛髪量に
AGAには進行型という特徴以外に、思春期以降に発症するという特徴もあります。
つまり、20代の若い方でもAGAのリスクがあるというわけです。
そのため、AGAの発症が疑われるのに何も対策をしなかった場合、薄毛が確実に進行し、やがては毛根が死滅してしまいます。
死滅してしまった毛根からは、二度と髪の毛が生えてきません。
毛根が生きている若いうちに治療を開始することが大切です。
早期に治療を開始することで、年齢相応の毛髪量を取り戻すことが期待できます。
まとめ
AGAには男性ホルモンの一種であるDHTが深くかかわっています。
そのため、ホルモンバランスを意識し、十分な栄養と睡眠をとることが欠かせません。
ただし、いったんAGAを発症してしまうと、自力で改善することはなかなか困難です。
そのため、なるべく早期に治療を開始することが求められます。
薄毛に関するお悩みや費用についてのご相談は、当院の無料カウンセリングで承っております。
無理に治療をおすすめすることは一切ありませんので、まずはお気軽にお問い合わせください。