薄毛の種類は実にさまざまですが、AGAは特に男性に多く見られる脱毛症として知られており、多くの男性にとって悩みの種となっています。
ですが、現在ではAGAを専門のクリニックで治療できる時代となっており、早期に対処することで、髪の毛の量を増やしたり、薄毛の進行を遅らせたりすることが期待できます。
では、AGAの治療はどのようにして進めていくのでしょうか。
また、AGAの治療を行う場合、どんな病院を選べばいいのでしょうか。
— 目次 —
■まとめ
AGAとはどんな症状なの?
AGAは思春期以降の男性に見られる進行型の脱毛症で、日本では男性型脱毛症と呼ばれています。
進行型の脱毛症であるため、放置すると薄毛が確実に進行することとなります。
AGAを完全に治すことは理論上不可能なのですが、早期に適切な治療を行うことで、年齢相応の毛髪量に戻すことは期待できます。
抜け毛をもたらすリスクファクターを治療薬によって取り除き、頭皮環境を改善していくことで、抜け毛を予防し、発毛を促進する効果が期待できます。
AGAの治療方法について
AGAの治療法はいろいろありますが、まずは投薬治療によって改善を目指すことが一般的です。
そこで、AGAの治療薬について、その効果や副作用をご紹介します。
治療薬の種類について
AGAの治療には主にプロペシアやそのジェネリック、ザガーロ、ミノキシジルといった医療用医薬品が用いられています。
プロペシアには有効成分としてフィナステリドが配合されており、ザガーロには有効成分としてデュタステリドが配合されています。
それぞれの種類や副作用について
AGAの治療にはプロペシア、ザガーロ、ミノキシジルなどが用いられていますが、それぞれどのような効果、および副作用を持つのでしょうか。
副作用
AGAの治療にはプロペシア、ザガーロ、ミノキシジルなどが用いられていますが、それぞれどのような効果、および副作用を持つのでしょうか。
効果 | 副作用 | |
プロペシア | 5α-リダクターゼの働きを阻害 | 男性機能の低下 |
ザガーロ | 5α-リダクターゼの働きを強く阻害 | 男性機能の低下など |
ミノキシジル外用薬 | 頭皮への血行を促進 | 頭皮のかゆみや赤み |
ミノキシジル内服薬 | 頭皮への血行を強力に促進 | 心臓への負担を増す |
プロペシア
AGAの発症にともなう抜け毛は、男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン(DHT)が産生されることで起こります。
ジヒドロテストステロンはテストステロンが強力化したものですが、その強力化の際に、酵素の一種である5α-リダクターゼが重要な働きをします。
プロペシアの有効成分であるフィナステリドには、5α-リダクターゼの働きを阻害する作用があります。
その結果、抜け毛を予防することが可能となります。
プロペシアの副作用としては、男性機能の低下(リビドーの減退や射精障害、勃起機能不全など)が挙げられています。
ザガーロ
ザガーロの有効成分であるデュタステリドは、5α-リダクターゼの働きを阻害する作用がフィナステリドよりも高いとされます。
また、フィナステリドよりも高い発毛効果が期待されています。
ザガーロにもプロペシアと同様、男性機能の低下といった副作用があります。
また、海外では肝機能障害や乳房の女性化といった副作用も少数ですが報告されています。
ミノキシジル外用薬
頭皮に塗布して使用するミノキシジル外用薬には、頭皮への血行を促進する働きがあります。
副作用のリスクはそれほど高くありませんが、人によっては頭皮のかゆみや赤みを訴えるケースがあります。
ミノキシジル内服薬
内服タイプのミノキシジルには、頭皮への血行を促進する強力な作用があります。
ただ、心臓への負担を増す可能性があるため注意が必要です。
AGA治療はどんな病院を選べばいいの?
AGAの治療は病院や専門のクリニックで受けられる時代となっています。
AGAの治療薬を処方しているのは、主に皮膚科と薄毛治療専門のクリニックですが、両者にはどのような違いがあるのでしょうか。
皮膚科 | 薄毛治療専門クリニック | |
治療法 | 投薬治療 | 投薬治療・毛髪再生メソセラピー・自毛植毛など |
処方の仕方 | 通常処方 | 1人1人に合ったオーダーメイド処方 |
日常生活における指導 | 一般的 | 専門的 |
医師 | 皮膚科の専門医 | 薄毛治療に特化した医師 |
再診時の確認法 | 視診 | マイクロスコープ・画像診断 |
価格 | 7,000円~15,000円 | 4,620円~(薄毛の程度によっていろいろ) |
プライバシー配慮 | 一般的 | 完全予約制で人目を気にしなくてよい |
皮膚科の特徴
皮膚科でのAGA治療は、基本的に投薬治療がメインとなっています。
処方は通常の処方が行われ、1人1人に合わせた医薬品の組み合わせや、治療薬の濃度などが考慮されることはほとんどありません。
また、皮膚科にはAGA以外にもさまざまな皮膚のトラブルを抱えた方が来られるため、AGAの方に対してのみ、特別にプライバシーを配慮するようなことは期待できません。
皮膚科では皮膚のコンディションを保つための一般的なアドバイスは受けられますが、頭皮環境を改善するための専門的なアドバイスはあまり期待できません。
薄毛治療専門クリニック
薄毛治療専門のクリニックでは、投薬治療以外にも注入療法である毛髪再生メソセラピーや、HARG療法、また自毛植毛などを行っているところもあります。
治療薬の濃度や組み合わせを考慮した処方も行っており、1人1人に合った最適なオーダーメイド処方が受けられます。
日常生活におけるアドバイスも専門的で、治療薬にだけ頼るのではなく、抜け毛を予防し、発毛を促進する意識を持つこともできます。
また、薄毛治療専門のクリニックは、患者様のプライバシーに配慮した作りとなっており、完全予約制にすることで、他人の目を気にせず治療に集中することが可能となっています。
薄毛治療専門クリニックの料金について
価格に関しては、皮膚科はどこもだいたい同じような価格です。
薄毛治療専門のクリニックでは、薄毛の進行状況や、薄毛に対するアプローチ(現状維持か、積極的に発毛させるのか)によって価格はさまざまです。
AGAの注意点|失敗例について
発毛サロンは要注意
AGAを改善する目的で発毛サロンを利用される方もいらっしゃることでしょう。
発毛サロンではAGA治療薬ではなく、育毛用シャンプーやマッサージによって頭皮環境を改善し、発毛を促進することが目的となっています。
治療薬の服用に抵抗感がある方や、自分では頭皮ケアができない方にとってはおすすめともいえるのですが、発毛という観点からすると、あまりおすすめできないことも事実です。
なぜなら、薄毛は男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン(DHT)によって起こるため、ジヒドロテストステロンの産生を抑制しない限り、抜け毛をストップすることができないからです。
また、発毛サロンには薄毛治療の専門医が在籍していないことも多々あります。
セラピストという名前こそついていても、治療家ではないことを覚えておきましょう。
自己判断で治療薬の服用をストップしない
AGA治療の失敗例として、自己判断で治療薬の服用をストップしてしまうケースがあります。
AGAの治療にはプロペシアやザガーロ、ミノキシジルといった治療薬が用いられますが、それらは厚生労働省によって「発毛効果がある」と認定されています。
とはいうものの、「昨日プロペシアやザガーロを服用したから、今日髪の毛が生えてきた」などということはあり得ません。
なぜなら、髪の毛にはヘアサイクルがあるからです。
ヘアサイクルとは髪の毛が生えてから抜け落ちるまでの周期を意味し、10万本あるとされる髪の毛それぞれに固有のヘアサイクルがあります。
ヘアサイクルは2年から6年ほどで巡っていますが、それぞれの毛穴によってヘアサイクルが異なるため、一斉に髪の毛が抜け落ちるようなことはありません。
逆に言うと、AGAの治療薬を使用したからと言って、髪の毛が一斉に生えてくることもないのです。
AGA治療薬の効果が現れるのに、平均しておよそ6ヶ月かかるとされています。
そのため、なかなか発毛効果が見られないからと、自己判断で治療薬の服用をストップすることは避け、最低でも半年間は治療薬の服用を継続することが重要です。
初期脱毛について知っておく
AGAの治療薬を使用し始めてしばらくすると、一時的に抜け毛の量が増えるケースも見られます(個人差があり、まったく抜け毛の量が増えないこともあります)。
せっかく治療薬を使っているのに、抜け毛の量が増えてしまった場合、慌てて治療薬の使用を中断する方もいらっしゃいます。
ただ、治療薬の効果によって、抜け毛の量が増えている可能性もあります。
AGAの治療薬を使用すると、毛穴の奥深くに新しい髪の毛が生えてくることが期待できます。
そのような髪の毛によって、痩せて細くなった髪の毛が押し出され、一時的に抜け毛の量が増えるというわけです。
このような抜け毛のことを初期脱毛と呼んでいます。
初期脱毛は、裏を返せば治療効果が現れているということに他なりません。
そのため、焦らずに経過を見守ることが重要です。
心配な方は担当の医師に相談することをおすすめします。
市販の薬について
基本的にAGAの治療薬は医療用医薬品であるため、専門医の処方が必要となります。
特に、内服タイプのプロペシアやザガーロに関しては、一般的な薬局やドラッグストアで入手することはできません。
ただ、外用タイプのミノキシジルは第一類医薬品であるため、薬剤師の在籍している薬局薬店などで購入することは可能です。
外用タイプのミノキシジルに関しては、市販品であってもクリニックで処方されるミノキシジル外用薬と同様の効果が期待できます。
市販の薬の注意点について
気を付けたいのが通販でAGA治療薬を購入するケースです。
AGA治療薬の中でも、プロペシアのジェネリックをメーカーから通販で購入する分にはそれほど問題がありません。
プロペシアは国内の特許期間を終えているため、各メーカーからプロペシアのジェネリックが販売されています。
プロペシアのジェネリックに関しては、正規品のプロペシアと同様の効果が期待できます。
問題は、海外から安価なジェネリック錠を通販で購入するケースです。
海外製のジェネリックには粗悪品が混じっていることがありますし、そもそも商品が届かないといったトラブルも報告されています。
なにより、自己判断で海外製のジェネリックを服用した場合、副作用が起こったとしても、国による救済措置が受けられなくなります。
医薬品にはすべて肝機能障害のリスクがあるものですし、内服タイプのミノキシジルには、心臓への負担を増すというリスクもあります。
安いからという理由だけで海外製のジェネリックを服用することには、危険がともなうことを知っておきましょう。
AGA治療の料金は?
新宿メディカルクリニックでは、投薬治療や先進医療のメドジェット治療、オリジナルサプリメント、成長因子育毛剤など、さまざまな方法で薄毛の治療にあたっています。
料金は次のようになります。
治療薬・治療法 | 1ケ月あたりの治療費 |
プロペシア(国内正規品) | 8,932円(税込) |
プロペシア(ジェネリック) | 4,620円(税込) |
ザガーロ | 12,012円(税込) |
ザガーロジェネリック(デュタステリド錠) | 7,700円(税込) |
注入療法(メドジェット治療) | 19,008円(税込)~ |
成長因子育毛剤 | 22,000円(税込) |
オリジナルサプリメント | 8,250円(税込) |
新宿メディカルクリニックのAGA治療について
新宿メディカルクリニックでは投薬治療以外にも、頭皮下に直接グロースファクター(髪の毛の成長因子)を注入する先進医療のメドジェット治療を行い、薄毛の早期改善に取り組んでいます。
また、新宿メディカルクリニックでは男性だけでなく、女性の薄毛も取り扱っています。
それだけに、プライバシーに配慮した空間づくりを心がけています。
2回目以降の治療に関しましては、オンライン診療も行っています。
そのため、仕事で忙しい方や、治療院が遠い方であっても、安心して治療を継続することができます。
まとめ
AGAは進行型の脱毛症であるため、発症が疑われる場合、なるべく早めに対処することが重要です。
適切な治療を行うことで、薄毛の進行を抑制し、年齢相応の毛髪量に回復させることが期待できます。
AGA治療は皮膚科や専門のクリニックで受けることが可能ですが、専門のクリニックには、薄毛の治療に特化した医師が在籍しているため、あらゆる薄毛のお悩みにお応えすることが可能です。
新宿メディカルクリニックでは無料カウンセリングを行っていますので、薄毛に関するお悩みや治療法に関するご質問など、なんでもお気軽にご相談ください。